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当研究室の目的

(研究内容の入門的な説明は「研究の手引き」へ)
(また、当研究室の主要論文は「論文リスト」をご覧下さい)

量子情報とは?
量子情報では、量子力学で記述される系を用いることで、従来の古典情報処理を用いたのでは不可能か、可能であってもあまり効果的でないタスクを実行することを目指している。この新しい分野は、量子計算や量子暗号や量子通信が提案されることで、特にここ10年のうちに急速に発展してきた。エンタングルメントとは特定の量子状態(non-separable状態)に見られる非局所的量子相関であり、量子情報のための必要不可欠なリソースとして考えられている。本研究室では、多体量子系や多準位状態のエンタングルメントの新しい性質や、それらの量子情報処理への応用について研究している。以下に我々の現在の研究課題を示す。

LOCC状態複製とそのLOCC状態識別との関係性について
我々は、素数次元の系の最大エンタングル状態の直交集合について、その集合から選ばれた未知最大エンタングル状態1つが、既知の最大エンタングル状態を用いることで、LOCCによって2つの未知の最大エンタングル状態に複製されるための必要十分条件を得た。素数次元の系においては、LOCCで複製可能な最大エンタングル状態の集合は、同時シュミット分解可能な正準ベル状態の部分集合に等しく、その結果として、少なくとも素数次元においては、LOCCのよる最大エンタングル状態の複製は、LOCCによる状態識別よりも困難であることを示した。

2者間非対称量子情報共有
2粒子状態に暗号化された1量子ビットの情報を、LOCCだけを用いて復号するための必要十分条件を求めた。それにより、一方の暗号化された量子ビットは、もう一方が元の量子情報を全て受け取るための遠距離「量子鍵」としてしか使用できない(量子情報を得ることはできない)、ということが可能であることを示した。すなわち、複製不能な量子鍵を用いて、量子ビットの情報を条件付で送信できるプロトコルを提案した。

LOCC状態識別と多粒子エンタングルメント
LOCCにより一般的な多粒子状態の集合が完全に識別できるための必要条件を、Global Robustness of EntanglementやRelative Entropy of EntanglementやGeometric Measure of entanglementなどのエンタングルメント量を用いて示した。すなわちこれらの量を用いて、LOCCで完全に識別できる直交した多粒子状態の数の上限を与えた。上限は、2粒子純粋状態に対しては具体的な公式を得、また、一般の多粒子GHZ状態の集合に対しては達成可能であることを示した、さらにそのことを使って、W状態はGHZ状態よりもLOCC識別性の観点からは強くエンタングルしていることを示した。さらに、幾つかの既知の結果に対して統一的な証明を与えた。

有限スピン系から無限次元ボゾン系への移行
有限次元から無限次元へ近づくことで、多くのスピンから成る系がいつどのように、ボゾン系に移行していくのかを群の縮約の理論を用いて研究した。無限次元には存在しているが、有限次元のスピン系には存在しない多くの理論的な手法があるが、我々はこれらの手法をスピン系に関するホモダイン測定やその他の連続量操作の厳密な対応物を構成するために用い、何時系が無限次元的な振る舞いをするのかを理解することを目指している。

一方向量子計算とグラフ状態
一方向量子計算機の中で、計算は測定命令の集合として定義される。我々は、可能な計算とグラフ状態の関係性を調べ、そしてユニタリー演算を実行するためにグラフ状態が満たさなければならない幾つかの必要条件を求めた。我々は、この結果をグラフ状態がどのように量子暗号プロトコルの中で使用できるのかを示すのに、使うことを目指している。

Last updated 15 March 2006.
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